2008/05/01

長野市で逮捕されたタシィ・ツゥリンさんの解放を求める声明

台湾の下記共同声明団体から、長野市でFreeTibet!を叫んで聖火リレーの沿道から飛び出して逮捕された台湾のパスポートを持つ亡命チベット人2世、タシィ・ツゥリンさんの解放を求める声明が届きました。

本ブログ内の別記事
■ タシさん弁護士費用捻出のためあらためてカンパ募集の依頼
■ 長野で逮捕された台湾在住チベット人救出の為の募金を
もあわせてお読みください。
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タシィ・ツゥリン( Tashi Tsering)さんの解放を!

共同声明団体:
Taiwan Friends of Tibet, Tibetan Youth Congress-Taiwan Chapter, Taiwan Tibetan Welfare Association, Taiwan-Tibet Exchange Foundation, Taiwan Association for Human Rights, Taiwan Labor Front, Taiwan International Solidarity Center (new add-ons welcome).

2008/04/29 新聞稿
4月26日、北京オリンピックの聖火リレーが長野で行われた際、タシィ・ツゥリンさん(台湾のパスポートを有する亡命チベット人)は、聖火に近づこうとして、警察に取り押さえられ逮捕されました。長野県警は「威力業務妨害罪」でタシィ・ツゥリンさんを収監、接見禁止48時間とし、4月28日正午、48時間の収監、接見禁止の満了後には、警察はタシィ・ツゥリンさんを送検して勾留質問を行い、勾留を10日間延長することを決定しました。タシィ・ツゥリンさんを起訴するか、もしくは釈放するかはその10日間の拘留終了後に決定するとのことです。

これに対して、我々は日本国の政府に強い不満を表明するものです。

日本は独裁権力国家ではなく、言論の自由を有する民主主義国家であるはずで、人々の自由な意見の表現に対しては、最大限の尊重が与えられるべきです。タシィ・ツゥリンさんの行為は、平和な非暴力行為でした。彼はただ、手に雪山獅子旗を持ち、聖火に近づこうとし、Free Tibet!と彼の主張を叫んだにすぎません。暴力をもって聖火に危害を加えるようないかなる状況も発生しませんでした。よって、日本国の警察がこれを「威力業務妨害罪」としたことは適切ではありません。世界各国でも北京オリンピック聖火リレーに対する抗議活動において、聖火の順調なリレーを維持するために各国の警察は聖火に近づこうとした者を逮捕していますが、いずれの場合も早急に釈放しています。同じ日に、日本人が聖火リレーに鶏卵を投げつけましたがすでに釈放されているにも関わらず、日本の警察がタシィ・ツゥリンさんを48時間勾留した後、さらに送検、そして検察側も収監、接見禁止を10日間延長したことは不当な処置です。

我々は、日本国の政府が法に基づく適正な手続きを遵守することを要求します。タシィ・ツゥリンさんは逮捕から始まる全ての司法手続きの過程において適宜な通訳、翻訳が得られるべきです。かつ、弁護士がその場に立会い、彼が対応しなければならない日本国の司法の手順を理解できるようにする必要があります。

また、接見禁止を早急に解除してください。日本国の警察がタシィ・ツゥリンさんを12日間も収監、接見禁止にすることはあまりに不合理であり、早急に接見禁止を解除し、関連する人権団体、友人も勾留所におもむき面会できるようにすべきです。そして、勾留所における彼の生活に協力できるようにしてください。

最後に、我々は日本の政府が人権的な立場にしっかりと立って、中華人民共和国の政治力な干渉を受けることがないように呼びかけます。タシィ・ツゥリンさんは日本のマスコミに対して「オリンピックに反対するのではない。聖火リレーは全世界の人々にチベットの惨状を伝える絶好の機会だと思った」と表明しました。しかも、彼は聖火に近づこうとした時、いかなる危険物も携帯せず、またいかなる暴力的な挙動も行なっていません。日本の法律では、このような行為は法に違反しないはずです。たとえ違法とされても非常に軽微な罪状であって、通常は48時間の勾留の後、必ず釈放されます。よって、日本国政府のタシィ・ツゥリンさんに対する常識を超えた収監、接見禁止は、中国政府の政治的干渉を受けているのでなかろうかと疑わざるをえません。

日本国政府のタシィ・ツゥリンさんに対する処置は、全世界が見ています。日本国政府は全世界の市民社会の要求に応え、人権を尊重してください。タシィ・ツゥリンさんを不起訴とし、早急に釈放してください。

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